078-926-0331

24時間WEB予約

MENU

おなかブログ

BLOG

やっぱり「自律神経」なんです ~Too Much Pressure~

 

あんどう消化器内科IBDクリニックのブログです。

 

 日々診察をしていると、かなりの頻度で、「自律神経」という言葉が出てきます。時には患者さんのほうから、「やっぱり自律神経が乱れているんでしょうか?」とおっしゃられることもあります。当院はおなかのクリニックですが、おなかの症状には自律神経が非常に大きくかかわっており(むしろ自律神経の異常がかかわっていないおなかの症状のほうが少ないかも)、指摘させてもらうことも良くあります。その時、すぐに納得される方と、そんなはずはないと首をかしげる方に分かれる傾向があるのですが、最近はあっさり納得される方のほうが多くなっているように感じます。

 

 

 

皆さん、お疲れですね~

 

 

 

 

 実際に、自律神経が乱れたら体調が悪化するのですが、「自律神経が乱れているせいですね~」という説明は、何となく分かるような分からないような、もやっとした説明になってしまいがちです(その分、説明する側としては便利な言葉でもあるんですけどね😅)

 

     結局、よく分からん・・・

 

 

 

 自律神経とは、文字通り「自分の意思とは無関係に(自律して)体の機能を調整する神経」です。私たちの身体は起きているときでも眠っているときでも当たり前のように心臓が動き、呼吸をしていますよね。食事を食べると唾液が出たり、暑くなると汗をかいたりなど、あらゆることが無意識のうちで行われています。これらの動きを自律して調整しているのが自律神経です。自律神経には次のふたつがあるということは聞かれたことがあるのではないでしょうか?

 

交感神経・・・外界から何らかの危険やストレスを感じたとき、それに対処するために身体の機能を高めるアクセル役の神経

副交感神経・・・睡眠中などストレスのない安全な環境で活力を蓄え、休息モードにするブレーキ役の神経

 

 「自律神経の乱れ」とは、ストレス(外界からの刺激のこと、必ずしも悪いことばかりではありません)が長く続くことで、両者のバランスが崩れてしまった状態を指します(この他、腸と脳を結ぶ”腸管神経系”や性ホルモンなどの”内分泌系”の乱れからくる異常も、広い意味で「自律神経の乱れ」に含まれますが、今回は割愛します)。

 

交感神経と副交感神経の役割

交感神経 副交感神経
呼吸数 増える 減る
心拍数 増える 減る
血圧 上がる 下がる
瞳孔 開く 縮む
唾液 減る 増える
胃液 減る 増える
胃腸の動き 低下する 亢進する
膀胱 溜める 出す

 

 両者が拮抗して働くことで、どのようなシチュエーションでも柔軟に対応することができるのですが、このバランスが崩れることで、様々な体調の異変が表れます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 自律神経の乱れが関係しているおなかの病気として、機能性ディスペプシア過敏性腸症候群などが挙げられますが、これらは併せて「機能性消化管疾患」と言われます。つまり、「自律神経が乱れて胃腸の機能異常が起きている」状態です。言い換えれば「自律神経が乱れたことで胃腸の緊張スイッチが入ったままになり、胃もたれ、食欲低下、腹痛、下痢、便秘などが起きている」状態ともいえます。

 

 症状を根本的に改善させるためには、やはり自律神経の乱れを整える必要があります。自律神経の整え方に関しては多種多様な情報があふれていますが、まずは生活のリズムを整えることが重要です。具体的には朝決まった時間に起きて朝食を食べる、軽い運動をする、質の良い睡眠をとるなどです。みなさん、頑張ってください👋

 

 

 

 

 と言われても、それが出来たら苦労しないですよね?(困って病院を受診したのに、「生活リズムを整えてください」、だけでは何か…ねぇ💦)症状を改善させることが先決だと思いますので、まずは病態にあった薬剤を考慮します。身体的な異常がないかの検査など、何度か診察をさせていただいた後に、自律神経の乱れ自体にアプローチしなければ改善は難しいと考えた際には、可能な範囲で自律神経に対する治療(投薬や生活指導など)も併用することとなります(あくまでおなかの症状がメインである場合です。明らかに自律神経の乱れが主な時は心療内科での治療をお勧めしています)。

 

 

 新年度が始まってから1か月がたち、あたらしい生活にも徐々に慣れてこられた時期ではないかと思いますが、たまってきた疲れが表に出てきやすい時期でもあります(余談ですが、最近話題の”退職代行サービス”は、今の時期が一番依頼が多いんだとか🤔)。まずは生活リズムを整えることが先決ですが、それでも体調が思わしくないときは、早めに専門の医療機関への受診をご検討ください🙇‍♂️

 

 


 

 

ストレスつながりでこんな曲・・・

 

 

Too Much Pressure   (The Selecter : 1980)  

ザ・セレクターは、70年代後半のスカ・リヴァイヴァルにおける重要なバンドであるだけでなく、当時のシーンにおいて人種や性別を超えた数少ないバンドの一つでもある・・・」みたいな解説はとりあえず置いておきます。ひたすら「プレッシャーが大きすぎる!助けて!」と繰り返す歌詞がゴキゲンです! ジャケットも最高😎

 

 

カテゴリー

最近の投稿

月別アーカイブ