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鼻からの内視鏡と口からの内視鏡

 

 すでによく知られているように、胃カメラには鼻から挿入する方法(経鼻内視鏡)と口から挿入する方法(経口内視鏡)があります。「どちらの方が楽ですか?」、「鼻に入れるなんて痛そう…」、「鼻からの内視鏡では細胞の検査ができないと聞きました」「以前検査を受けたとき死ぬほどしんどくて、2度と受けたくない…」など、色々なお話を聞きます。ここでは、それぞれの検査のメリット、デメリットをご説明します。

 

 経鼻内視鏡と経口内視鏡

 

 日本消化器内視鏡学会のホームページで提示している表をもとに両者の違いをお示しします。

 

経口内視鏡 経鼻内視鏡
太さ 9.2㎜ 5.8㎜
嘔吐感 強い ほとんどない
挿入時のつらさ 気になる あまり気にならない
息苦しさ 気になる あまり気にならない
検査中の会話 できない できる
組織採取 できる できる

※ 当院で使用している内視鏡のサイズです

 

 初期の経鼻内視鏡は経口内視鏡とくらべて明らかに画質が劣っていましたが、現在では通常の観察をする上では全く問題がないレベルまで画質が向上しています。

 

 

検査方法は4通り

 

 当院も含めて、多くの医療機関では以下の4通りの方法で検査を行っています。

 

① 鎮静剤なしで鼻から挿入する
② 鎮静剤なしで口から挿入する
③ 鎮静剤を使用して口から挿入する
④ 鎮静剤なしで経鼻内視鏡を口から挿入する

(鎮静剤を使用して経鼻内視鏡を口から挿入することもありますが、今回は割愛します)

 

 先にも述べたように、検査の精度やクリニックレベルでできる処置(生検)に関しては大きな違いはありません

 

 

経鼻内視鏡のメリット

  • 嘔吐反射が起きにくいです
    口から挿入する場合、カメラが必ず舌の付け根を通過する必要があり、これにより“オエッ”となる反射が起きます。鼻から挿入した場合、舌に触れることなく喉を通過しますので、この反射がほとんど起きません。
  • 検査中に会話ができます
    胃カメラで口をふさがないため、検査を受けている間も普通に会話ができます。検査中に気になることがあれば、遠慮なくお伝えください。
  • 検査前の喉の麻酔を一部省略できます
    口からの内視鏡の場合、検査前喉に麻酔薬をためておく必要がありますが、不快感が強い方がいらっしゃいます。鼻からの胃カメラではこれを省略することができます。

 

経鼻内視鏡のデメリット

  • 鼻の痛み、内視鏡が通過しない
    しっかりとした前処置を行い、ほとんどの方は苦痛なく挿入が可能ですが、やはりある一定数の方は、挿入時に痛みを感じたり、内視鏡が通らないことがあります。その際は無理せず他の方法を選択することをお勧めします。
  • 検査に時間がかかることがあります
    カメラ本体が細いため、胃の中にたまった液を吸引するのに時間がかかることがあります。

 

 経口内視鏡のメリット・デメリットはこれらの逆になります。過去に口からの内視鏡を受けられて、問題なく検査が受けられた方は経口内視鏡での検査をお勧めします。

 

鎮静剤についてはこちらをご覧ください。

 

 いずれの方法でも正確な検査は可能です。どの方法か迷われる際は、気楽にスタッフにお尋ねください。

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