おなかブログ
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あんどう消化器内科IBDクリニックのブログです。
先日、あかし保健所相談支援課が主催された「潰瘍性大腸炎・クローン病 患者家族交流会」に参加させてもらいました。当日参加の方もおられ、非常に盛会かつ有意義な会だったと思います。課長の山野様をはじめ、相談支援課の皆様、おつかれさまでした(またなにかやりましょう)。
会の詳細については改めて報告させていただきます(…の予定です😅)。
今回の会は、もともと潰瘍性大腸炎やクローン病なかでも、国が定める「指定難病」の方を対象に企画されました(最終的にそれ以外のすべての患者さんに参加いただきましたが)。「指定難病」とは、「難病の患者に対する医療等に関する法律」に定められる基準に基づいて指定された疾病であり、医療費助成制度の対象となっています。ただし、診断をされたすべての方が対象となるわけではなく、『病状の程度が「重症度分類等」という基準において一定の程度以上であったり、継続的な高額医療費の負担のある場合』のみが医療費助成制度の対象となります。潰瘍性大腸炎やクローン病の治療は日々進歩していますが、その分治療薬剤も高度かつ複雑なものが多くを占めており、それらを使用することで、必然的に医療費は高くなってしまいます(月に何十万円ということも…)。継続した治療を行うためには、この医療費助成が不可欠です。
実は今年、「IBDが指定難病から外れるのではないか?」という話題が広まっていたことはご存じでしたでしょうか?この問題は一般的にも話題になっており、マスコミ(朝日放送)でも取り上げられテレビ放映もされています。
安倍元総理も苦しんだ難病「潰瘍性大腸炎」 患者らが危惧する“指定難病外し”とは【newsおかえり特集 2024年10月9日放送】
IBDを含めた慢性疾患の治療を考えたとき、医療費というのはとても重要な問題です。患者さんの立場からはもちろんのこと、治療する側からしても、「治す方法はあるのに費用の問題で治せない」というのでは非常に歯がゆい状況になります。それどころか、治療を自由に選べないようになったら、治療方針を根本的に見直す必要にも迫られます(で、それがいい結果になるとは到底思えない…😮💨)。
その後、患者会などからの熱心な働きかけにより取り下げとなったという経緯があります(詳しくはこちらの動画をご参照ください⇒どうなった!?IBDと指定難病制度)。今回は幸い存続となりましたが、現在の国の財政状況や医療費高騰の現実をみると、繰り返し同じ問題が起こる可能性が高いと思われます。私自身も引き続き注視していきたいと思います。
今年も残り僅かになりましたね。おかげさまで当クリニックも大きなトラブルもなく無事に年が越せそうです。通院していただいている患者様、支えていただいた関係者の皆様、本年もありがとうございました。
ただ、開業から数年が経過し、それにともなう課題点もいくつか見られるようになってきました。来年はそれらの点にも対応していかなければと思っています。地味に成長を続けていきますので、引き続きご支援よろしくお願いいたします。
今回は冬にまつわる曲を…
The Rose - 手嶌葵(てしま あおい)
原曲はアメリカの女優・歌手Bette Midlerが1980年にリリースした楽曲です。「60年代の最大の女性シンガーといわれたJanis Joplinをモデルに、反体制の空気に満ちた60年代のアメリカの若者を熱狂させた1人のロック歌手ローズの愛と激情の人生を描」いた映画、『The Rose』(1979年)の主題歌であり、主演のBette Midlerが歌い大ヒットをしました。シンプルなメロディーの繰り返しですが、優しさとはかなさが合わさった歌詞と相まって感動的な曲となっています。
Just remember in the winter
覚えておいて、冬の間
Far beneath the bitter snows
深い雪の下には
Lies the seed that with the sun’s love
種が眠っていて、それは太陽の愛を受けて
In the spring becomes the rose
春には、薔薇となるということを
名曲なだけに世界中に多くのカバーがありますが、”優しさとはかなさ”という点で、2008年に手嶌葵さんがリリースしたこのバージョンがお勧めです。
皆様、よいお年をお迎えください…