おなかブログ
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あんどう消化器内科IBDクリニックのブログです。
連日、「新型コロナウイルスの感染者が過去最多を更新」という報道が続いています。みなさんがそれぞれ感染を拡大しないように努力されていますが、「終わりの見えない努力」ほどつらいこともないですよね。最近ではコロナ自体より、コロナの感染が怖くて外出を控えてしまうことで、心身ともに衰えてしまう、「コロナフレイル」というのも問題になっているようです。当院でも感染対策を行い、安心して受診できる環境づくりに取り組んでいますので安心してお越しいただければと思います(ところで、いつまで”新型”って呼ばれるんですかね …)。
話題はがらっと変わりますが(苦笑)、本日は大腸カメラの時に避けて通れない、「前処置」のお話です。患者さんとお話ししても、「検査すること自体はイヤじゃないけど、下剤を飲むのがつらくて…」とおっしゃる方が非常に多くいらっしゃいます。
大腸を検査(初期はバリウムを肛門から注入してレントゲンで写す注腸検査)するためには、腸内にたまった便をすべて出してしまう必要があり、その準備を「前処置(ぜんしょち)」と言います。いろいろな方法が試されましたが、初期のころは「生理食塩水を6リットル飲む」などという方法も試されていたようです(ほぼ拷問ですね… 💦)。1980年にはDavisにより開発された「経口的腸管洗浄法」が開発され、広く用いられるようになりました。この方法は検査前日までは食事制限がなく、検査前日夜に下剤、検査当日にゴライテリー液と呼ばれる腸管洗浄液を2000ml飲む、という方法です。それまで行われていた厳しい食事制限がなく、高い洗浄効果が見られたことから、この方法は世界中に広まることになりました・・・、ということなのですが、今まで大腸検査を受けたことがある方はお気づきになられたでしょうか?この方法、今もほとんど変わっていないんです…。それだけ完成度の高い前処置方法であるとも言えますが、日進月歩の医学の世界で40年間ほとんど変わっていないというのは、理想的な前処置がいかに難しいかを表しているのかもしれませんね。
もちろん、腸管洗浄液の味も大幅に改善されています。以前、前処置がつらかったために検査を受けるのを躊躇されている方は、一度検討していただければと思います。
当院で主に使用している腸管洗浄液は以下の3種類です。
モビプレップ | ビジクリア | マグコロールP |
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モビプレップ
これ以外にもいくつか方法はあります。前処置の不安が少しでも軽くなるよう、最適な方法を相談、提案させていただきますので、ご気軽にご相談ください。