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大腸がん検診について

 

 無症状の人を対象に、大腸がんの疑いのある人を発見することを目的に行う検査です。早期にがんを発見し、治療することで、大腸がんによる死亡率を減らすことを目的としています。多くの人を対象にするために、比較的簡単で、負担の少ない方法である必要があります。現在ではほぼ便潜血検査(免疫法)が行われています。

 

便潜血検査(免疫法)

 1日または2日分の大便を少量採取して、血液が混じっていないかどうかを調べます。大便に血液が混じっていたら、ガンなどの病変部から出血をしている可能性があります。以前行われていた方法では食事や飲んでいる薬の影響を受けてしまうため、検査前に食事や内服中止などの制限が必要でしたが、免疫法は血液に含まれるヘモグロビンを測定するため、それらを制限する必要はありません。

 

 

 

      自宅で便を採取して検査当日に提出します

 

 

 

 検診を毎年受診することで大腸がんによる死亡が60%減るという報告もあり、非常に有効な検査であると言えます。一方、便潜血検査の感度(大腸がんがある場合に便潜血検査が陽性となる確率)は、対象とした病変の進行度や算出方法によってかなりの差があり、約30~93%と報告されています。便潜血検査が陰性であっても大腸がんがないとは決して言えません。胃がんリスク検診と同様、それぞれの方にがんがあるか無いかを調べる検査ではないということはぜひご留意いただければと思います。

 

 このように、大腸がん検診は簡単で有効な検査ですが、大腸がんをはじめとした病気の有無を確認する検査としては不十分です。40歳以上でまだ検査を受けたことがない方やご家族に大腸がんの方がおられる方などはぜひ一度大腸カメラを受けられることをお勧めします

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